やってきました、勤務最終日。
期末テストの答案返却日は本来なら成績作業もひと段落して、採点ミスがなければ万事終了のハズが…。
夏と冬に課したレポートの課題で問題発生。丸写しや一部写しのものが6・7本見つかった。このレポートは成績をつける際にかなりのウエートがあったので、不正提出者・未提出者をHR後に呼び出すことになった。
集まった生徒に専任教諭が説教と補修の通告をした後、解散させる。悪びれずとっとと帰る生徒が続く中、私が担当する生徒の何人かが不服を訴える。写した相手を知らないだとか、どーとか補修逃れの言い訳。少々ウンザリしたところに、最後に残った生徒が私に声をかける。
「すいませんでした…。」
その生徒は授業中もまじめに参加していた子だった。成績をつけたとき、レポートの点数が反映されず評価が下がり、「どうしたのだろう?」と気にかけていたその子が涙をポロポロ流しながら私に謝ってきた。
友人に強引にレポートを奪われ、まぁ仕方がないと思って貸してしまった。専任の先生の説教にあったとおり、自分にも意志の弱いところがあった。先生(私)の授業中でクラスメートが私語や寝てるのを注意しようとしたけどそれも出来ず、先生に迷惑かけてしまって本当にすいませんでした…。
全く予期できなかった。その子のストレートな感情に打たれて私も思わずホロッとしてしまった。教員にしか得られないだろう貴重な経験をさせてくれたその子に感謝の気持ちが溢れるとともに、生徒を寝かし私語を許す授業をしてしまった私自身の未熟さを痛感する。
勤務最終日の出来事が、私の尻すぼみに終わろうとしているこの学校での教員生活に、ささやかかもしれないけれども印象深い綺麗な華を飾ってくれた様に思えた。
追伸:現在まで書いた履歴書、10枚。