・・・私が舞台用語について語るときには、稽古場日誌として特に記載することがないときです。ご了承ください。
さて、先週主宰のコメントで稽古場で流行の言葉に「ソリューション」「○合目」が提示されていましたが、これについて解説します。
○『○合目』
練習の際「34ページの5合目」というように用いる。これは「台本34ページの真ん中付近」という意味である。つまり、『○合目』というのは、台本1ページをおよそ10に分け、どの付近、というために用いる。
ちなみに「台本の完成度合いは8合目」というのは誤った用例。あくまでも台本の位置を示すためだけに用いる。
○『ソリューションする』
ソリューション自体の辞書の正式な意味では「解明、解決」。ギルドの稽古場では「する」を付けて「解決する」という意味で用いている・・・はずなのだが、最近微妙にニュアンスが変わってきた。
この意味からすると主宰が例文で書き込みした「34ページ6合目あたりのセリフ回しををソリューションしましょう」という言葉は、「台本34ページ3分の2程の位置にあるセリフ回しを解決しましょう」という意味になるはずであるが、ニュアンスは「セリフの解釈についてすり合わせをしましょう」という場合と「セリフの言いにくい部分についてもっと言いやすいように変えましょう」、または「意味が変わらないようにカット(若しくは追加)しましょう」など、前後の文脈やその場の雰囲気で意味がいかようにも変わる。
問題がある場合、どのような状況下でも用いることができるので便利に使われるが、言ったほうと聞いたほうで意味の捕らえ違いがあると会話がかみ合わず悲惨になるという諸刃の言葉である。